2024年6月1日土曜日

【参考】安田記念参戦・ロマンチックウォリアー馬主ピーターさんインタビュー(後編)

前編の続きです。


インタビューは、日本の競馬ファンとの意外な交流エピソードから始まりました。


▼これは詐欺じゃないよね?

ある日、ピーターさんが受け取ったのは、「ロマンチックウォリアーのファンです」という日本人女性達からの手書きの手紙。

ピーターさんは、最初は、詐欺じゃないよね?と思いつつメールをやり取りしていたそうですが、その女性ファン達が「ロマンチックウォリアーを応援したい」と香港までレース(クイーンエリザベスⅡ世カップ)を見に来ると言うのだそう。

ピーターさんとしてもどうしたもんかと思ったようですが、最後には自分がチケットやホテルの手配をするわけじゃなし、来たいなら来れば?と答えたら、本当に来たのでびっくりした、というエピソードを披露しています。

ロマンチックウォリアーはレースに勝ち、ピーターさんは女性ファンを芝生コースに招いて一緒に表彰式の口取りにも出たそうで、いい思い出になったんじゃないかな?と語っています。


ピーターさんも心が広いですが、それにしても、日本には度胸のあるUMAJOがいるな、と思いました(笑)。



▼馬主の『お金』事情

ピーターさんは、経営者ですが、馬主としての収支の数字は見ないそうです。

「ビジネスのようにバランスシートを気にしていたら、とてもじゃないけど馬主なんて続けられない」と語ります。馬を買うのは娯楽、という考え方だそう。

また、香港で馬を買い、養うのは大変にお金が掛かることだけど、納得はしているそうです。


「大根1本まで、とても長いレシートに正確に記載されている」と語るピーターさん。

送られてくる委託料の明細書がとても長くて、飼料の費用まで細かく正確に記載されているそう。なので、納得感はあるようです。

また、お金はかかるけど、香港の賞金も年々高くなっているそうで、賞金と出費のバランスは公平なものじゃないかな、そもそも、自分でやりたいことなんだから、とも語っています。


ただし、馬の価格自体は本当に高いようで、香港は世界と比べてゼロが一つ多いのでは?と言います。それでも、自分の生活に影響がない限りは、いい馬を買い続けたい、と思っているそうです。


インタビュアーのParisさんから、「8400万香港ドル(約17億円)稼ぎましたよね。すごい!」と言われると、ピーターさんは微笑みながら、「まあ、馬主・調教師・騎手で、七・二・一で分けるから、7掛けだけどね。」と補足するシーンもありました。

ロマンチックウォリアーで稼いだ賞金でまた良い馬を買いたいそうです。

まったく、夢のある話ですね!







▼ロマンチックウォリアーは、息子みたいなもの

独身のピーターさんにとっては、ロマンチックウォリアーは息子のような存在。

自宅を改装して作ったウォリアー・バーには、数多くの写真、優勝カップなどが飾られ、それらを見ているとまるで息子がオリンピックで金メダルを取ってきたような気分とのこと。

友人をバーに招き、写真や優勝カップを眺めながらおしゃべりを楽しむのが大きな喜びだそう。



中でも、香港ダービーは一生に一度しか勝つチャンスがなかったので、最後の直前でのカリフォルニアスパングルとの競り合いは人生でいちばんヒリヒリしたそうです。

また、その日は感染対策で自宅観戦だったようで、気づいたらテレビの前でパジャマで大声で叫んでいた、と笑い話を披露しています。



▼遠征に対する考え方〜オーストラリア遠征を控えて・日本遠征について

遠征、及びレース選びについても、オーナーとして入念にコース適性や相手関係を調べ、調教師・騎手と相談していることが窺える話もありました。(このインタビューは、2023年9月、オーストラリア遠征の前に行われたものです。)

オーストラリア遠征に際して、全身麻酔に対する多少の不安はあったようですが、ドバイオナーなど他の遠征馬のケースを見たり、沈集成(シャム)調教師とも綿密に相談したそうです。

ライバル馬については、オーストラリアの地元馬には敵になりそうな馬はいないけど、唯一気になる馬として、アイルランドのパディントンの名を挙げていました。(その後、コックスプレートは回避。)

ただ、東京に遠征してイクイノックスと戦うのと比べたら、同じ遠征馬同士、初めてのコースで戦うのだから公平。それに、ロマンチックウォリアーはコックスプレートが行われるムーニーバレーの短い直線もハッピーバレーで経験済みで、さらにパディントンはアイルランドからの輸送で自分の馬よりは遠距離だから、その点は有利じゃないかな、と語っています。


日本遠征については、「シーズンの終わり(香港の場合、大レースが終わるのが4月末)に、安田記念や宝塚記念への遠征の可能性はある。というのも、日本に友達もいるし、私自身、走らせてみたい思いはずっと持っている」と語っていました。

ただ、このインタビューの時点(2023年9月)では、まずはオーストラリアの2戦、そして12月の香港カップに集中しており、その後のことは、全てこの3戦が終わってからの話とのこと。

「イクイノックスは年齢・キャリアからして最盛期にあるし、オーストラリアの方が分があると判断した。普段オーストラリアで騎乗しているマクドナルド騎手が左回りも大丈夫だと言うし、騎乗について作戦もあるようだ。なので最初の遠征はオーストラリアにしたけど、日本遠征を諦めたわけではない」と語っているので、日本馬の研究にも怠りはなく、この時から十分日本遠征を検討していたことが窺えます。



▼ロマンチックシリーズ

愛馬への命名の話題もありました。

馬を持ち始めた頃は、家庭用品販売の事業にちなんで「Household(家品)」という冠をつけていたものの、経営から退くタイミングで、これからは悠々自適、ロマンチックに暮らしていこう、ということで「Romantic(浪漫)」を冠としたそうです。

また、このロマンチックシリーズも実は2パターンあり、自分ひとりで持つ馬については、ロマンチックウォリアー(浪漫勇士)、ロマンチックヒーロー(浪漫梟雄)などの男らしい勇猛な名前をつけ、一方で、女性の友人と共同で持つ馬には、ロマンチックコンボ(浪漫組合)、ロマンチックチャーム(浪漫風采)など、ちょっと可愛らしい名前をつけているそう。


最後に、「趣味は、美酒、美食、あとは競馬ぐらい。美女と競馬を見るのは最高です」と語るピーターさんでした。



安田記念、もちろんロマンチックウォリアーの応援のため東京競馬場に駆けつけるそうです。



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