日本調教馬クロノジェネシスは今日本最強と言っていいと思うし、父も凱旋門賞馬・バゴ。鞍上はマーフィー。個人的には強気の早仕掛けが特徴の騎手だと思う。凱旋門賞であまり強気な早仕掛けはリスキーだと思うけど、思い切った騎乗は楽しみ。
もう一頭のディープボンドは、現地の下馬評は高くなかったようだが、前哨戦フォワ賞を鮮やかに逃げ切って見せた。鞍上のクリスチャン・デムーロも昨年ソットサスで凱旋門賞に勝っている。いいコンビだと思う。
さてさてこの二頭、どこまで通用するのか?
できれば日本馬中心の馬券を勝って応援したいところだけど、ここはシビアに現地の馬を見極めなくては・・ということで有力馬の近走をyoutubeでチェック。
まずは、日本生まれの3歳牝馬、スノーフォール。
この馬を“日本陣営”というのは乱暴かもしれないけど、他の現地馬に勝たれるなら応援したい。
この馬の名を知らしめたのはなんと言っても英オークス。
いくら相手が弱かったにしても、G1でこれだけの差がつくことはなかなかない。
父ディープインパクトについての武豊のコメントじゃないけど、まさに「飛びました。」という感じ。
この後、アイルランドオークス、ヨークシャーオークスも危なげなく勝ち、牝馬限定戦ばかりとはいえG1を三連勝。ただ、前走、凱旋門賞が行われるロンシャン競馬場でのヴェルメイユ賞でよもやの二着敗退。
この敗戦でやや株を落とし、一番人気にはならなそうな雲行き。
敗因は鞍上デットーリによると、「瞬発力勝負になってしまった。少々うしろから行きすぎてしまったかも。」とのこと。名手が二度同じ轍は踏まないのでは?と見るが、どうか。(ただ、本番まであと一週間の現時点で鞍上は未定となっている。)
馬については、圧勝があっておかしくないポテンシャルは間違いなくもっていると思う。
つづいてアダイヤー。
英ダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスとG1を連勝中の3歳牡馬。
このうち、英ダービーは先行し内ラチ沿いで脚を溜め、直線では後続を突き放した。
キングジョージも強い競馬で、斤量の恩恵があったとはいえ、直線で並びかけてきたミシュリフを二馬身ほど振り切った(↓)。
ミシュリフは3月のドバイシーマクラシック勝ち馬で、クロノジェネシスとの差はクビ差。ミシュリフとクロノジェネシスの実力をほぼ互角とみなしてみる。
キングジョージで3歳アダイヤーと4歳ミシュリフの斤量差は5kg(ミシュリフが重い)。今回、アダイヤーとクロノジェネシスの斤量差は1.5kgクロノジェネシスが重いだけ。仮に1kgを一馬身と考えると、三馬身半も差が縮む。机上の計算だけなら、クロノジェネシスはアダイヤーの一馬身〜二馬身前に出ることは可能だが・・。
アダイヤーと同厩(アップルビー厩舎)、同馬主(ゴドルフィン)のハリケーンレーンはどうか。
ゴドルフィン主戦のビュイックとのコンビで近走G1を三連勝中だが、今回ビュイックはアダイヤーに騎乗。ハリケーンレーンにはこちらもゴドルフィン専属のドイルが騎乗。
アダイヤーとの直接対決・英ダービーで三着と負けてはいるものの、軽視はできないと思う。やや前目の競馬もできるし、差してもいい脚を長く使える。特に、アイリッシュダービーは先に抜け出したロングイーグルとの差はかなりあったが、すごい瞬発力で差し切って見せた。
やや人気の盲点ぽい立ち位置になりそうな馬だけど、実力的には争覇圏内と見る。
なお、アダイヤーとハリケーンレーンはどちらもフランケル産駒。
中距離のイメージがあるが、レースっぷりを見ると2400mが問題となるとは思えなかった。
最後にタルナワ。
3歳時はG2勝利はあったものの、英オークス11着などG1には勝てず。
4歳8月に戦列復帰後は、ロンシャンのG1(ヴェルメイユ賞、オペラ賞)を連勝、米国遠征でもブリーダーズカップターフに快勝と本格化。
この馬は完全な直線勝負タイプ。折り合いにまったく不安がない。父シャマーダルは日本では短距離で活躍しているライトオンキューがいるので2400mはどうなのかと思ってしまうが、レースっぷりを見るとまったく問題はない。むしろ、前走二着に終わったアイリッシュチャンピオンステークス(2000m)は騎乗したスミヨンによると「距離が足りなかった。」
凱旋門賞2勝の名手スミヨン。ダラカニ、ザルカヴァにつづいてアーガー・ハーン4世のおなじみ緑色・鎖骨の部分だけ赤い勝負服での3勝目に自信満々のようだ。
(↑)は昨年のヴェルメイユ賞。このレースは良馬場で、次走オペラ賞は不良だった。良馬場の方がより切れ味が発揮できている印象を持った。
恐らく、日本でのオッズは上記6頭が上位を占めるだろう。
以下、武豊騎乗のブルーム、G1を5勝している昨年の英オークス馬・ラブなどが続くと思われる。
日本馬チャンスありと書き出したが、現地有力馬の近走を見ると、やはり手強いな・・と感じた。
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